Cheese Cake
「GO」

1. チーズ・ケイク
2. アイ・ゲス・アイル・ハング・マイ・ティアーズ・アウト・トゥ・ドライ
3. セカンド・バルコニー・ジャンプ
4. ラヴ・フォー・セール
5. ホエア・アー・ユー
6. スリー・オクロック・イン・ザ・モーニング

デクスター・ゴードン(ts)ブッチ・ウォーレン(b)ソニー・クラーク(p)ビリー・ヒギンス(ds)

デクスター・ゴードンは実に息の長いプレイヤーだ。肺活量ももちろんだが、そのキャリアにおいての充実したプレイヤー人生のことを指しての表現である。これほどまでに骨太で音がでかく、それでいて繊細にスタイルを進化させ続けたプレイヤーは稀である。コルトレーンほど性急な求道者でなく、ロリンズの本能的ともいえる天性の才能への依存とも違う。そんな長いキャリアのゴードンゆえさまざまな名盤を生み出してきたが、本アルバムは彼の数ある傑作の中でも最高の出来であり、畢生の名作といえる。ゴードンのソロは歌心にあふれ、曲のテンポに惑わされることなく、音の一つ一つが粒ぞろいで立っている。70年代後半にデンマーク(コペンハーゲン)のカフェ・モンマルトルとノルウェー(オスロ)のクラブ・セブンで聴いたライブでも、彼のゆったりとした風格あるソロは、テナー・サックスのサウンドの粋とは何かを知らしめるものであった。そのときのピアノはケニー・ドリューだったが、ここではソニー・クラーク。どちらも名手だが、クラークの哀愁を帯びたバッキングに支えられ、力強く逞しくやさしく、そして奔放に吹きまくるゴードンが圧倒的だ。まさにキング・オブ・テナーのグレイテスト・アルバムだといえよう。今聴いても、まったく古さを感じない新鮮なサウンドだ。そのゴードンも共演のソニー・クラーク、そしてビリー・ヒギンズまでもがもうこの世にいない。
(Amazon.comの管章さんのレビューより)


そのほか、この曲の参考サイト:大人のジャズと大人のオーディオ